Japanese
English
論説
切除胃口側断端における癌細胞残存例の検討
Investigation of cases of residual cancer cell in oral stump of resected Stomach
脇坂 順一
1
,
弓削 静彦
1
,
樺木野 修郎
1
,
大宜見 肇
1
Junichi WAKISAKA
1
,
Shizuhiko YUGE
1
,
Tadao KABAKINO
1
,
Hajime OGIMI
1
1久留米大学医学部脇坂外科教室
1Surgical Clinic, Kurume University School of Medicine
pp.299-305
発行日 1965年3月20日
Published Date 1965/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203553
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いとぐち
臨床的に根治手術を施したと思われる胃癌においてもかなり早い時期に術後再発を来たして不幸の転帰をとることがあり,中でも局所再発は癌再発例のおよそ80%を占めるとさえいうものもある1)2).このような局所再発は手術手技のいかんによつても,ある程度は減少せしめ得る可能性があり,胃癌の転移廓清等の問題とともに,切断端における癌細胞残存防止のための胃切除線の決定は術後遠隔成績を左右する極めて重要な因子であり,拡大根治手術や積極的胃全剔が提唱される理由がある.
さて,胃壁癌浸潤状態については,Cuneo4),Verbrugghen4)等の研究があり,Borrmann5)6),福重7),堀8)9),青木10)等も胃壁内癌浸潤状態の研究に基いて,胃切除術の再検討を行なつた知見について報告している.
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