Japanese
English
論説
胃・十二指腸穿孔の診断と治療
Diagnosis and Treatment of the Deforated Peptic Ulcer
四方 淳一
1,2
,
浮島 仁也
2
,
杉原 礼彦
3
,
武田 昭信
3
,
千葉 勝二郎
3
,
松尾 泰伸
3
,
村上 博俊
3
,
高樹 正樹
3
,
早川 勲
3
,
山上 明倫
3
,
本山 博信
3
,
黒田 慧
3
,
野中 拓之
3
,
森田 一穂
3
,
太田 武史
3
Jun-ichi SHIKATA
1,2
1東京大学
2東京都立墨東病院外科
3東京都立墨東病院
pp.197-205
発行日 1965年2月20日
Published Date 1965/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203538
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はじめに
胃・十二指腸穿孔は胃・十二指腸潰瘍または胃癌の最も危険な合併症であり,一応急性穿孔と慢性穿孔とに分けられる.通常,胃・十二指腸穿孔というのは急性穿孔のことをいい,胃・十二指腸内容物が穿孔部位より腹膜内腔に洩出し,治療により穿孔部位の閉鎖に成功しない限りは急性汎発性腹膜炎から敗血症を併発して死に到る.慢性穿孔とは被覆性穿孔すなわち限局性腹膜炎のことであり,一般に症状・予後ともに急性穿孔のごとく重篤ではない.
本稿においては,墨東病院外科に入院手術を行なつた65例の胃・十二指腸急性穿孔の症例を中心として,その診断と外科的治療について述べてみよう.
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