MEDICAL Notes
Ataxia teleangiectasia,他
pp.1568-1569
発行日 1964年11月20日
Published Date 1964/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203478
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Louis-Bar(Conf.Neurol.Basel 4:32,1941)がはじめて記載,Boder & Sedgwick(Pediatrics 21:526,1958)によつてひろく知られるようになつた独立疾患で,進行性小脳性アタキシア・皮膚毛細管拡張症・副鼻洞気道肺感染を合併している.アタキシアは幼時にはじまり早くも思春期には完全無能になる.毛細管拡張は3歳ごろはじまり結膜・頬骨面・耳・寛骨面などに著しい.洞気道・肺の感染は85%の頻度で,肺の重症感染が死因になることがまれでない.本病は家族的で,常染色体劣勢遺伝である.Petersonら(Lancet 1:1189,1964)は本病6例を観察したが,1例はreticular-cell hyper-plasiaあり,後にリンパ肉腫で死亡,γ-gl欠乏,γ-gl半減期延長,抗体産生能欠如.剖検で胸腺が欠如した.胸腺が異常に小さい2例があつた.その皮質リンパ球乏しくHassall小体を欠いた.そのγ-glは正常値だが,γ1Aは0.60u/ml(正常5〜24)で異常に乏しい.γ1Mは正常であつた.
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