Japanese
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講座 外科領域
外科領域における栄養管理(その3)
Nutritional management in surgery (3)
日笠 頼則
1
,
松田 晉
1
Yorinori HIGASA
1
1京都大学医学部外科学教室第二講座
12nd surgical Clinic Kyoto University School of Medicine
pp.1528-1533
発行日 1964年11月20日
Published Date 1964/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203470
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Ⅰ.基礎的概念
5.電解質代謝
血漿,組織間液等のいわゆる細胞外液は細胞内液とその電解質組成においてかなりの差異を示す.しかし,血漿と組織間液との組成は極めて近似しており,ただ組織間液中の蛋白質含量が血漿のそれよりも少ないことが大きな相違点である.
細胞外液中の主な陽イオンはNa+,主な陰イオンはCl−であるが,細胞内液ではNa+,Cl−は共に非常に少なく,主な陽イオンはK+,陰イオンはHPO4−−となつている.また,細胞内液中にはMg++と蛋白がかなりの濃度に含まれている.かかる電解質の膜透過なる現象は今日Activetransportなる概念を以て説明されており,かかる概念の存在によつて,以上のような細胞内外の電解質濃度,種類に大きな差異を生ずるものとされている.
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