臨床医のための病理学(最終回)
XXV.寄生虫および奇形
金子 仁
1,2
1日本医大
2日本医大老研基礎部
pp.1526-1527
発行日 1975年9月10日
Published Date 1975/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206221
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肺ジストマ(Lungendistoma)は広く日本に分布し,中間宿主たる沢蟹などを生で食べたり,流行地の河水を生で飲むと罹患する.ここに載せた例は昭和33年12月の例で,東京の少年である.臨床的に肺結核と診断され,肺切除をしてから分かった.
糞線虫(Strongyloides stercoralis)は九州地方に多い,十二指腸,小腸に寄生する.本例は尾久島の患者で,肺に寄生し死亡した患者である.奇形は真の奇形と奇形腫を出した.
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