Japanese
English
綜説
胃癌の間質反応と手術成績
Relation of the interstitial tissue to postoperative longevity in gastric carcinomas
卜部 美代志
1
,
水上 哲次
1
,
山本 恵一
1
,
高野 利一郎
1
,
綱村 史郎
1
,
宮崎 誠示
1
Miyoshi URABE
1
1金沢大学医学部第一外科教室
1Department of Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
pp.1115-1126
発行日 1962年11月20日
Published Date 1962/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202990
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緒言
胃癌に対する胃切除術は,外科治療面の進歩によつて,今日では,極めて安全な手術となつている.しかし,この手術の遠隔成績は,他の臓器癌のそれにくらべて,必ずしも良好でなく,長期生存率はさして高くないのである.
胃癌の手術成績を左右する因子については,従来種々のものがあげられ,それぞれよく研究されている.すなわち,患者の状態,腫瘍およびその周辺の肉眼的所見,切除標本の病理組織学的所見等が参考にされ,殊に組織学的に検べた腫瘍の拡がり,胃壁における深達度,転移の状態等の所見は予後判定の有力な資料となつている.例えば,胃癌組織の発育について,Borrmannの分類,Brodersの分類,CPL分類,PC分類,SM型分類等が行なわれ,これと胃癌手術成績との関係をみたものなどがそれである.
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