Japanese
English
症例
潰瘍性大腸炎の癌化例について
A case of malignant changed ulcerative colitis
森本 浩平
1
,
安原 五郎
1
,
佐藤 雅彦
1
Kohei MORIMOTO
1
1岡山大学医学部砂田外科
pp.215-217
発行日 1962年3月20日
Published Date 1962/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202870
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緒言
非特異性潰瘍性大腸炎は従来本邦ではまれとされていたが,最近増加の傾向にあり,一般に考えられているよりはしばしば遭遇する重要な疾患として注目されるようになつた.本症は欧米では日常ありふれた疾患として内外科両域から種々の点について研究されており,とくにその癌化は古くから問題とされている.本邦でも潰瘍性大腸炎の手術症例は次第に増加しているが1,2),なおこの癌化についての報告はみない.最近われわれは潰瘍性大腸炎で結腸全切除,回腸瘻造設術を行い良結果をえたが,術後比較的短期間に曠置した直腸に癌の発生した1例を経験したので症例を報告し,とくに本症の悪性変化について検討し,なお手術方法について若干の意見を述べてみたい.
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