Japanese
English
症例
胸腺嚢腫の一切除例
A Case of Thymic Cyst Successfully Resected
正木 幹雄
1
,
松井 昭
1
,
山中 晃
2
,
毛利 昇
2
Mikio MASAKI
1
,
Akira YAMANAKA
2
1聖路加国際病院胸部外科
2聖路加国際病院病理組織科
1Department of thoracic surgery St. Luk's International Hospital
2Department of clinico-pathology St. Luk's International Hospital
pp.799-805
発行日 1961年9月20日
Published Date 1961/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202817
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Ⅰ.緒言
縦隔腫瘍は元来比較的稀なものとされ,剖検による症例報告が欧米文献の上で散見される程度であつたが,近年胸部外科術式,麻酔学の進歩,普及と相俟つてその報告もかなり多数見られるようになつた.しかし,良性縦隔腫瘍の中でも,胸腺に原発する嚢腫は極めて稀で,特にその摘出症例報告は欧米においてはKrech1)等の統計による6例,本邦にては入江2)の1例があるのみである.われわれは最近,縦隔腫瘍の診断のもとに摘出手術を行い,病理組織学的に胸腺嚢腫と診断された1例を経験したので,ここに報告する次第である.
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