症例
転移性甲状腺腫の2例について
田中 稔彦
1
,
佐藤 弘充
1
,
小林 博道
1
Norihiko TANAKA
1
1岡山大学医学部第一外科教室
1Depit of Sug. School of Medicine Okayama Univ.
pp.807-811
発行日 1961年9月20日
Published Date 1961/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202818
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本腫瘍の発生については,1876年Cohnheim1)の転移説の発表以来,学問的に興味ある問題として,幾多の病理学者,胎生学者,外科医の間で多年論議され各種各様の異論のあるところである.わが国においては,金森氏2),伊藤氏3),石山氏4),斉藤氏5),前田氏6),青木氏7)等の発表があり,今日まで27例の報告がある.最近われわれは肋骨,脊椎骨ならびに腸骨転移および,頭蓋骨転移の2例を経験したので,ここに報告し,文献的考察をなす次第である.
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