Japanese
English
綜説
胸腔腫瘍の異常内分泌現象
Some endocrine abnormalities in association with the intrathoracic malignancies
渋沢 喜守雄
1
,
川井 忠和
1
,
饗庭 庄一
1
,
滝 弘康
1
,
梨本 剛
1
,
藤原 省吾
1
,
安斎 徹男
1
Kishuo SHIBUSAWA
1
1群馬大学渋沢外科教室
1Department of surgery, School of Medicine Gunma Univ.
pp.281-295
発行日 1961年4月20日
Published Date 1961/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202737
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はしがき
副腎機能亢進症を吟味していると,偶然の一致以上の深い因果関係および頻度において,胸腔内腫瘍が浮んで来る.これは去る外科学会で報告された(渋沢1960,a).私たちは過去6年の短時日に成心して胸腔腫瘍の内分泌機能を検討したが,つぎのごとき例を経験しえた.すなわち肺癌に合併した女性乳房(藤原1959),女性化症候群と解されるhyperestrinism(渋沢1960),Conn症候群型の電解質代謝異常,臨床的なCushing症状を呈しない著明なhypercorticism,および縦隔neurobla-stomaに合併したカテコールアミン排泄亢進がそれで,それぞれ理解に苦んだ.そこで文献を飜し,胸腔腫瘍の異常内分泌症状の検討をこころみた.
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