Japanese
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展望
悪性腫瘍に伴う異常の臨床症状—(Ⅲ)Polycytaemia(つづき)
Some unusual clinical features associated with malignant tumors.:Ⅲ. On polycytaemia secondary to the cerebellar hemangioblastoma
渋沢 喜守雄
1
Kishuo SHIBUSAWA
1
1前群馬大学
pp.969-980
発行日 1961年11月20日
Published Date 1961/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202835
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3.補遺
前項で腎腫瘍に続発したpolycytaemia 49例,水腎症・腎嚢胞に合併した同症15例を展望した.校正のさい,文献を改めて吟味したところ,1961年4月までに,なお,つぎの症例が脱落したので追加する.DeWeerd(1959)の48歳婦人右腎のhypernephromaは前稿に加えられたが,つぎの6例を補遺する(DeWeerd 1959).47歳男,2カ月来左側腹部腫瘤,血尿,チアノーゼにて入院.Hb 20.7g,赤血球663×104,白血球7400,Ht 66〜68%,脾(−).左腎の25×8cm大,多中心性の第3度腺癌を全剔,症状全く去る.1年後腫瘍再発し多血性症状再現,死.53歳男,無症状血尿あり入院血圧150/80,脾(−),Hb 19.4g,赤血球832×104,白血球6400,栓球17.4×104,Ht 71%,血液量90cc/kg,血漿量26cc/kg,血球量64cc/kg.脱血療法18ヵ月つづけ多血症状はそれぞれ一過性に軽快.右腎直径8cm,周囲癒着あるhypernephroma(第2度)剔除.術後8日にして血液所見正常.レ線照射.9ヵ月後再検査にて腫瘍再発なく,血液所見正常.その家庭医よりの報告によると,5.5年後,全く健康という.61歳男,体重減少・衰弱・左側腹腫瘤にて来院.血圧220/142.
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