Japanese
English
綜説
術後急性肺水腫—特に中枢神経系との関連について
On the study of postoperative acute pulmonary edema
卜部 美代志
1
Miyoshi URABE
1
1金沢大学医学部第一外科教室
1Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
pp.737-758
発行日 1960年9月20日
Published Date 1960/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202641
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はしがき
肺水腫に関する研究は極めて多いが,術後急性肺水腫の問題と真正面から取組んだ研究は,殊に欧米においては極めて少く,ほとんどないといつてよい.最近になつてわが国において2,3の研究報告をみるようになつた程度である.その理由として術後急性肺水腫の発生が急激で,かつ重篤のため,臨床上の精細な検索を行うことが甚だ困難なことがその1つであり,術後急性肺水腫を実験的に作ることが,また困難なことがその2つであろう.私共は上に述べた困難を種々に工夫克服し術後急性肺水腫について臨床的ならびに実験的に研究して一応それを体系化し得たものと考える.次にその大要を記述したい.
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