Japanese
English
症例
膠原病を思わせる腸間膜動脈閉塞症の1例—剖検所見を中心に
Mesenteric arterial occlusion: A case Report
神谷 喜作
1
,
中村 金平
1
,
山口 恒夫
1
,
竹內 和夫
1
1名古屋第一赤十字病院,外科
pp.1087-1089
発行日 1958年11月20日
Published Date 1958/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202277
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身体の各部位の血管が種々の原因により閉塞することは屡々遭遇する現象である.これらの血管閉塞の原因を各症例につき一々明らかにすることは容易ではないし,又従来余り関心の払われなかつた領域である.我々は既に頸動脈の著明な狭窄1),上腕動脈の突然の閉塞2)の2症例を報告し,その血管壁の変化を膠原病の概念にあてはめて考察を試みたが,いずれも完全なる剖検をえなかつた.偶々今回経験した1例は腸間膜動脈閉塞による腸管壊死を手術により一旦軽快退院せしめたが,暫時の後再入院死亡したが剖検の検会を得た興味ある症例である.全身各臓器の血管の変化を追求することが出来たのでこゝに報告し,各位の御教示を願う次第である.
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