Japanese
English
症例
遷延性心内膜炎に随伴せる化膿性動脈血栓の1例
A case of Purulent arterial Thrombosis by Endocarditis lenta
神谷 喜作
1
,
水谷 忠男
1
,
中村 金平
1
,
竹內 和夫
1
,
山口 恒夫
1
1名古屋第一赤十字病院外科
pp.733-736
発行日 1957年9月20日
Published Date 1957/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202047
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動脈の化膿性の炎症は稀なもので,多くは続発的に附近の化膿性疾患,伝染創,蜂窩織炎,化膿性骨髄炎等に際して,血管の外部より侵されることが多いが,時には細菌が血行中に入り,血管の内部より炎症を起し化膿性血栓を作り,末梢動脈の閉塞,壊疽を来すことがある.最近我々は急性腎炎症状で始り全経過4年半に及ぶ遷延性心内膜炎の患者に左足趾の壊疽を併発し治療中死亡,剖検により左大腿動脈に長さ12 cmに亘る化膿性血栓を作り,更に他諸臓器にも栓塞を伴つた一例を経験したので報告する.
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