Japanese
English
綜説
大動脈中隔欠損症の根治手術について—動脈管開存を合併し,ともに手術により治癒せしめ得た稀有なる1例
Surgical Treatment of Aortic Septal Defect. A Case of Aortic Septal Defect Associated with Patent Ductus Arteriosus, Both Successfully Treated Surgically
木本 誠二
1
,
三枝 正裕
1
,
浅野 献一
1
,
佐藤 文雄
1
,
風間 重德
1
Seiji KIMOTO
1
,
Masahiro SAIGUSA
1
,
Kenichi ASANO
1
,
Fumio SATO
1
,
Shigenori KAZAMA
1
1東大木本外科
1Department of Surgery, Tokyo University School of Medicnie
pp.765-772
発行日 1957年10月20日
Published Date 1957/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202054
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心臓手術の数が重ねられるに従つて,珍しい症例が経験される.著者等は動脈管開存症と考えて手術を行い,異型の動脈管を切離した後も同じような持続性雑音が聴かれ,再度の手術により大動脈中隔欠損の存在を確認してこれを遮断することにより根治せしめ得た症例を経験した.本稿はまだ文献上5例しか根治手術成功例の報告されていない大動脈中隔欠損の根治例の経過を記録するのが主要な目的であるが,なお動脈管開存と大動脈中隔欠損の合併症例は,乳児を除いては剖検例としても文献に漸く1例発見し得た所であつて,この意味からも極めて稀有な手術経験の一つとして記録し度いと思う.
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