Japanese
English
診療指針
遷延性心内膜炎
Endocarditis lenta (Subacute bacterial endocarditis)
勝 正孝
1
,
益頭 尚道
1
Katsu Masataka
1
,
Mashizu Naomichi
1
1慶応義塾大学内科教室
1Dept. of Internal Medicine, School of Medicine, Keio University
pp.781-790
発行日 1957年11月15日
Published Date 1957/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200552
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Ⅰ.はじめに
発熱・心雑音・脾腫・貧血及び塞栓症状などの特色ある症状を呈する敗血性心内膜炎の中に,経過が慢性で予後が極めて不良なる一つの病型が19世紀中頃に注目されるに至り,Osler (1855)は之をmalignant endocarditisとして記載したが,之が緑色連鎖球菌によるものであるとして遷延性心内膜炎と命名して,独立疾患たる事を強調したのはSchottmuller (1910)である。
然るに同年Libman & Cellerは同様の病型の心内膜炎が,緑連菌以外にも各種の細菌により生ずる事に注目して,亜急性細菌性心内膜炎(以下「亜」と略す)と記載した。その後,緑連菌以外の菌による症例は必ずしも少くないので,後著が広く用いられて来ている。
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