症例
植物性異物(たけのこ)によるイレウスの1治験例
前田 外喜男
1
,
武內 重行
2
,
桜井 一彌
2
Tokio MAEDA
1
1慶応義塾大学医学部外科学教室
2慶応義塾大学医学部小児科学
1Clinic of Surgery School of Medieine. Keio University
pp.565-566
発行日 1956年8月20日
Published Date 1956/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201842
- 有料閲覧
- 文献概要
消化管に於ける植物性異物は多く胃及び上部腸管又はBauhin氏弁近傍にみられ,これが臨床症状を現す時は同時にイレウスを合併するものが大部分を占めることは丈献の示すところである.又その原因は普通明かであるが,最近私共は原因不明のまゝ複雑な経過をたどり,左上腹部腫瘍の疑診の下に開腹術を行い,初めて大量の植物性異物による胃,十二指腸イレウスであることを確めえた1例を経験した.しかもそれが煮筍によるもので本邦文献にも例をみないのでここに報告する.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.