Japanese
English
症例
器械的刺戟によると思われる稀有なる両側鼻翼後退破裂症の1例について
A case of the cleft nose due to the mechanical Stimulants,
半沢 雄次
1
,
田中 了介
1
Yuji HANZAWA
1
,
Ryosuke TANAKA
1
1織田整形外科病院
1OSAKA Plastic Surgery Oda Hospital
pp.415-416
発行日 1955年6月20日
Published Date 1955/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201632
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- Abstract 文献概要
顔面の先天性畸形には (1)兎唇,(2)鼻部の破裂,(3)頬の斜破裂,(4)頬の横破裂,(5)上唇の正中破裂,(6)下唇の破裂
等が挙げられるが,何れも胎生期の顔裂が何等かの原因で融合障碍を来たして閉鎖せずにその儘の状態で残つた畸形であつて,未だにその原因の究明に見るべきものがない現状である.殊に最近遺伝的素因が重要視されて来ているが,これも必ずしも決定的の段階に至つてはいない.要するに先天性の顔面の破裂発生の原因には色々の説があり,或は母親の精神的感動,栄養障碍,外傷,伝染病,異物嵌入,薪生物,又は器械的刺戟等々が称えられているが,何れも決定的なものではなく原因は種々多様にある感をもたらしめている様である.
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