速報・予報
稀有なる卵巣アクチノミコーゼの1例
深谷 藤一
1
,
山口 寬
2
,
長谷川 雅亮
2
1栃木縣町立葛生病院
2慶應病院産婦人科
pp.253
発行日 1950年6月10日
Published Date 1950/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200359
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私逹は最近稀有なる卵巣アクチノミコーゼ(以下アと省略)の一例を二回に亘る手術とペニシリン總計750萬單位を用いて,完全に治癒を來たしその後半年に亘る經過を觀察しても尚再發がないのでここにその大要を報する.
患者は17歳の處女でこの疾患に關係のあると云われている,牧畜農業に關係なく又犬猫も飼育していない.初期16歳,30日間歇で正調に反覆し持續2日小量.昭和24年5月3日右下腹部に鈍痛を覺え,嘔吐2〜3回あつたが翌日輕快した.以來該部に時々仙痛様發作があり5月29日前記樣疼痛激しく家で臥床していたが輕快しないので7月1日葛生病院外科に入院した.臨床所見より間歇性蟲垂炎の疑いで開腹手術を行つた.手術所見は以下の如く要約出來る.
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