第54回日本外科学会宿題報告要旨
イレウス
田北 周平
1
Syuhei TAKITA
1
1九州大学医学部第外科教室
pp.297-300
発行日 1954年5月20日
Published Date 1954/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201430
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イレウスに於ける腸の病態生理に就ては,既にNoth—nagelやHotzの時代からその運動異常に関する研究が主として行われて来た.閉塞に打勝たんとする運動亢進や腸硬直が起り,次で麻痺期に移行すると云う考えは既に常識化して来ているが,之が何故に起り如何に進展し更に術後には如何に経過するかと云う問題に就ては充分に簡明されているとは言い難い.之は平滑筋臓器運動に関する基本的研究が遅れている為に病態生理も立遅れているためと考えられる.斯様な研究目標の下に私は九大第1外科に於て多数の教室員と共に平滑筋の病態生理を研究し,未だ満足の域に達しているわけではないが,一先ず得たる成果を御報告申上げる.
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