Japanese
English
症例
左耳下腺部刺創に対し同側総頸動脈の結紮を行える1例
A case of ligatured A carotis communis for punctured wound of Regio parotideo-masseterica sinistra
中村 和義
1
Kazuyoshi NAKAMURA
1
1國立千葉病院外科
pp.33-35
発行日 1954年1月20日
Published Date 1954/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201362
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総頸動脈の結紮は,屡々同側の脳組織の循環障害による脳軟化症等の危險症状を惹起すると云うことは,多くの成書に述べられて居る所であるが,戰傷経驗例によれば必しもかゝる障害を惹起するものに非ずとも云われて居る.
私は,最近耳下腺部刺創により,止血困難なるために止むを得ず,左総頸動脈を結紮した所,失語症,反対側の半身不随,及び,知覚麻痺を来した一症例を経驗し、比較的長期に亘つて,その経過を観察する機会を得たので,こゝに其の大要を報告し,併せて,文献的考察を試みた.
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