Japanese
English
特集 輸血・輸液の諸問題
補液としてのGlyco-Alginについて(第4報)—腎機能に及ぼす影響
Glyco-Algin Complomental Fluid
高山 坦三
1
,
菅原 古人
1
,
高橋 長雄
1
,
渡辺 正之
1
,
菅原 正彥
1
,
小池 透
1
,
細矢 壽一
1
,
早坂 滉
1
,
佐藤 雅夫
1
,
武山 勝也
1
,
都香 隆
1
,
岩井 邦夫
1
,
新津 谷哲
1
,
丸山 行道
1
Tanzo TAKAYAMA
1
1札幌医大外科教室
1Depertment of Sapporo medical College
pp.427-432
発行日 1953年8月20日
Published Date 1953/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201282
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1.
われわれが考案創製した「グリコアルギン」すなわちアルギン酸ソーダの0.3%濃度の5%ブドー糖液剤が,手術侵襲としての出血,ショックの対策としてきわめて有効且つ好適であることについてはすでに3回にわたつて報告してきた.すなわち本剤は,実驗的潟血による下降血圧をよく持続的に上昇せしめるばかりでなく,肺手術,胃切除等の侵襲大なる手術に際してもその持続点滴注入はよく血圧下降を防禦すること,循環血液量ならびに循環血漿量に関しては,從来の糖液剤に比較して最も理想的にこれを正常値域に確保せしめること,細胞外相の増大をきたさず,また心筋図学的にも心筋に対する影響のほとんど皆無であること等,アルギン酸ソーダ食塩水液剤と比較してはなはだ優秀であること等につき,実驗的ならびに臨床的に証明してきたが,今回は腎機能に及ぼす影響を知らんとして血漿尿素クリアランス,尿量および尿比粘度,腎容積等の檢索をおこなう一方「グ・ア」(以下このように略記する)血中滯溜の状況ならびに血清粘稠度に及ぼす影響等について檢索した結果について報告する.
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