Japanese
English
綜説
補液としてのGlyco-Alginについて(第3報)—膠質ショック,ならびに点滴静注と心筋図に関する研究
Glyco-Algin as Complomental Fluid
高山 坦三
1
,
菅原 古人
1
,
高橋 長雄
1
,
渡邊 正之
1
,
菅原 正彥
1
,
早坂 滉
1
,
佐藤 雅夫
1
,
丸山 行道
2
Tanzo TAKAYAMA
1
1札幌醫科大學外科學教室
2共成株式會社
1Surgical Dept. of Sapporo Medical College
pp.283-287
発行日 1953年6月20日
Published Date 1953/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201241
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1
Mastixのような懸濁液やペプトンのような高分子の物質である膠質液を,急速に静脈内に注射すると,いわゆる膠質ショックKolloid-Shockといわれる急激な血圧下降現象の生じることは既に周知のことである.アルギン酸ソーダはほゞ15,000の分子量を有する高分子の膠質物質であるから,このような膠質液を静注したばあいに膠質ショックが発現し得るかも知れないということが予測されるわけである.
一般に補液は,輸血と同様,血圧が低下し,末梢血液循環のいちゞるしく障碍された外科的なショック,虚脱に際して使用されるものであるから,アルギンあるいはグリコ・アルギンに著明な膠質ショック作用があつては補液として適当でないことになる.そこでわれわれはアルギンおよびグリコ・アルギンについて膠質ショック作用の有無を檢索した.
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