Japanese
English
綜説
脊髄麻痺法の臨床
Clinical Investigation of the Spinal Anesthesia
宍戶 仙太郞
1
Sentaro SHISHITO
1
1福島醫科大學宍戸外科
1Dept. of Shishito's Surgery, Fukushima Medical College
pp.57-63
発行日 1953年2月20日
Published Date 1953/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201188
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1.緒言
私共は茲数年来Percamin Sによる脊髄麻痺法に於て,その麻痺波及が分節的である特色に注目し,之を内臟支配神経の遮断に應用し,各種臟器の病態生理の究明に力を注いで来た.現在尚研究途上ではあるが,脊髄麻痺法に於ける血圧下降等の副作用発現に関し,2,3の知見を得,その防止対策についても,実驗を行い,更には無痛効果の吟味として内臟知覚の求心路に関する研究等を行つた.その結果麻醉死Lumbaltodは広義のテヒニークフェーラーであると考え度い.以下私共の臨床実驗的研究の成績に基づき,脊髄麻痺法の臨床を少しく述べたいと思う.
症例は昭和21年9月より昭和27年9月迄6ヵ年の集計であつて(第1表),Percamin L 1410例,PercaminS 1297例計2707例の脊麻症例である.手術種類別の統計は開腹術1809例,非開腹術893例であり,10歳以下の小兒は約1.4%,60歳以上の老人4.6%を含む.
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