Japanese
English
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外科的野兎病に就て
Surgical Treatment for Bubonic Types of Tulare-mia
大原 甞一郞
Shoichiro OHARA
pp.178-180
発行日 1952年4月20日
Published Date 1952/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201006
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(1)外科的野兎病の意義
野兎病は各科領域に亘る各種の症状を呈し,それによつて臨床的に淋巴腺型,潰瘍淋巴腺型,眼淋巴腺型,扁桃腺淋巴腺型,鼻淋巴腺型及び類チフス型の6型に分けられる.之等病型の内,表在淋巴腺の腫脹を伴う5型は本病と同一疾患たるTularemiaのBubonic typeに相当するもので,ChristopferのA Textbook of Surgeryその他を見てもその治療方針はあくまで内科的に行い,外科的処置は極力避ける可きことを強調し抗生物質によつて敗血病を防止し得ると考えられる最近でも尚,此の病的淋巴腺の外科処置には愼重過ぎる程消極的である.之れに反し野兎病では,その踵脹淋巴腺を積極的に剔出することを1924年以来根本方針としている処から私は之等5病型を総称して外科的野兎病と呼んだ.
臨床外科医が遭遇する自然感染例の大部分は此の外科的野兎病である.
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