Japanese
English
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戰時中蟲垂炎は減少せりや
Did Appendicitis Decrease in the War-time?
佐藤 七郞
1
,
岩沢 千代吉
1
Shichiro SATO
1
,
Chiyokichi IWASAWA
1
1東北大學轡學部桂外科教室
1KATSU-RA Surgery of Tohoku Univ. Medical School
pp.175-177
発行日 1952年4月20日
Published Date 1952/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201005
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今次大戰前後の各種疾病の発生頻度は,食糧事情の逼迫其の他の條件により明かに変動を示した.即ち発生の増加したものに肺結核,栄養失調症,寄生虫病,急性傳染病等あり,之に反し循環器病,糖尿病,泌尿器病,血液病,内分泌腺病等に減少を見た1).我々は,終戰前後における虫垂炎の発生頻度に関し,東北各地の病院に就いて若干の統計を試みたので茲報告する.
元来虫垂炎に関する卸見は既に余すところなく究明せられ,1000をを起す統計的観察の本邦業績も略々20を算える.しかし之等は凡で戰前のものであつて,戰後における多数例の統計,殊に終戰前後の比較統計は見受けられない.我々が調査したのは第1表の如く,昭和16年1月より昭和26年8月迄の東北各地から選んだ9ヵ所の病院であつて,総計10,645例の虫垂炎に就き次の3項目を調査した.
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