Japanese
English
結核
外科的腸結核
Darmtuberkulose
福田 保
1
Tamotsu FUKUDA
1
1東京大學醫學部福田外科
1Medical Dept., Tokyo Univ.
pp.45-47
発行日 1950年1月20日
Published Date 1950/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200583
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臨牀外科から腸結核について執筆を求められていたが,本編は最近臨床講義で述べたものに多少筆を加えて御依頼に答えたものである.
腸結核が外科領域で問題となるのは,主として結核性潰瘍による瘢痕性腸狹窄と廻盲部結核とであつて,單なる潰瘍性腸炎を目あてとして手術を加える場合は少い. これらは自然にも治ることがあるし,最近ではストレプトマイシン療法で効果があげられるばかりでなく,たとえ外科的処置を加えようとしても,結核性潰瘍は往々多発性で広範囲に亘り,たまたま開腹に際してその病巣が比較的小範囲に限局している場合に腸切除が行われるに過ぎない. 瘢痕性腸狹窄や腸閉塞では手術にたよる外はなく,廻盲部や結腸の結核では腫瘤をつくつて狹窄が加わり,自然に治ることは少いので手術的療法が適應している.
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