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胃切除時網膜剥離範圍に就ての所感
橫田 浩
1
1岡山醫科大學放射能泉研究所外科
pp.309-311
発行日 1948年8月20日
Published Date 1948/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200352
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胃切除術の我國に於ける死亡率は最近0%から高々5%と言ふ極めて優秀な成績が報ぜられて居るが,是等は何れも大學臨牀等よりの報告であつて,術者の技御其他の兼備した場合が多く,從て現今一般に普及されてゐる腹部内臓手術としては,尚大手術の一に數へられる切除術を,一般多科醫が誰でも上の様な成績でやれるとは言へないであらうし,初めて一人立ちした若い人が最初の例に失敗して勇氣もくぢけ,以來切除術をやるのを躊躇したと言ふ話を聞いた事もある。
手術成績を低下させるものは,何と言つても術後の種々な合併症であり,この内肺炎,腹膜感染,腸麻痺等々一般的の事は別とし,直接胃切除及び吻合手技と關係のある後出血や縫合不全に就ての注意やら所感を述べて見たい。
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