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瘢痕ケロイドの外科的療法に就て
若原 英夫
1
,
七川 歡次
1
,
谷內 淸
1
1大阪大學整形外科教室
pp.94-102
発行日 1948年3月20日
Published Date 1948/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200300
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I緒言
ケロイドの本態が今日尚不詳で,其の治療には相當困難なものがあり,Wilms,Schützの如きは,ケロイドには決して觸るなと,吾々外科醫に警告を與へて居るのである。それにも拘らず,吾々が敢て瘢痕ケロイドの外科的療法について述べる所以は,今次戰爭の犠牲者として患者の激増したこと,而も若年者であり,働きざかりである多くの患者を眼の前にして,何とかして最も容易に,最も效果のある治療をなしたいといふ念願から出たものであるが,幸ひにも以下逐次述べる臨牀並に動物實驗的論據に依り,難治のケロイド療法に關し,一つの指針を得たと確信し茲に御紹介する次第である。
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