Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下手術が有用であった盲腸腹膜垂によるイレウスの1例
A case of ileus caused by an appendix epiploica of the cecum in which laparoscopic surgery was useful
陸 大輔
1
,
山田 育男
1
,
長野 郁夫
1
,
金澤 英俊
1
,
佐藤 太一
1
Daisuke KUGA
1
1碧南市民病院外科
キーワード:
腹膜垂
,
イレウス
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
腹膜垂
,
イレウス
,
腹腔鏡下手術
pp.1525-1530
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200156
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要旨
症例は開腹歴のない79歳の女性で,腹痛と嘔吐を主訴に来院した.腹部造影CTで回盲部に閉塞起点がある小腸イレウスであったが,腹部所見や血液検査所見から保存的治療可能と判断し,イレウス管を挿入して経過観察した.イレウス管からの小腸造影で通過障害が改善しなかったため,第8病日に腹腔鏡下に手術を施行した.術中所見は盲腸の腹膜垂が回盲部の腸間膜に癒着し,その中に回腸が約30 cm嵌頓していた.腹膜垂を切離して腸閉塞を解除したが,腸管壊死は認めず腸切除は行わなかった.腹膜垂によるイレウスの本邦報告例は24例あり,自験例は25例目であった.開腹歴のないイレウスに対する腹腔鏡下手術は従来の開腹手術に比べ,低侵襲で術後在院日数が有意に短かった.
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