Japanese
English
臨床報告
腎癌・大腸癌に合併し転移性脾腫瘍との鑑別が困難であった脾過誤腫の1例
A case of splenic hamartoma concurrent with renal cell carcinoma and colorectal cancers
香川 哲也
1
,
小林 達則
1
,
上山 聰
1
,
岡林 弘樹
1
,
白﨑 義範
2
,
荻野 哲也
3
Tetsuya KAGAWA
1
1三原赤十字病院外科
2三原赤十字病院泌尿器科
3三原赤十字病院病理部
キーワード:
脾過誤腫
,
腎癌
,
大腸癌
Keyword:
脾過誤腫
,
腎癌
,
大腸癌
pp.1521-1524
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200155
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要旨
症例は59歳,男性.腫瘍マーカーの上昇を指摘され,当科を紹介されて受診した.CTおよび下部消化管内視鏡検査にて,大腸腫瘍(上行結腸および直腸RS),右腎腫瘍および脾腫瘍が指摘された.大腸癌,腎癌および転移性脾腫瘍の術前診断にて,それぞれに対する切除術を施行した.結腸癌pT3pN3cM0,pStageⅢb,直腸癌pT2pN0cM0, pStageⅠ,腎細胞癌pT1bpN0cM0,pStageⅠであったが,脾腫瘍は病理学的に過誤腫(赤脾髄型)と診断された.脾過誤腫は比較的稀な良性疾患である.自験例は腎細胞癌および大腸癌の同時性3重複癌に合併し,転移性脾腫瘍との鑑別を要したきわめて稀な1例であったので,文献的考察を加え報告する.
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