発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004145222
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72歳女.主訴は左側胸部痛,体重減少.腹部CT所見で脾実質内に存在する直径約1cmのlow density area(LDA)が認められ,造影CTでもLDAとして描出された.腹部血管造影所見で脾動脈造影で脾上極に約1cmの無血管領域として描出された.胃内視鏡所見で再発の所見を認めなかった.CT,腹部血管造影の所見から,転移性又は原発性脾臓腫瘍を疑い,手術を施行した.切除標本肉眼所見で割面で脾実質内に直径約1cmの灰白色の小結節が認められた.病理組織所見では結節部分は腫瘍細胞の増殖を認めず,線維化が著明で,ヘモジデリン沈着と樹枝状の石灰化がみられ,Gamna-Gandy結節と診断された.術後経過良好にて退院した.現在,無再発生存中である
©Nankodo Co., Ltd., 2003