Japanese
English
臨床報告
膵胆管合流異常に合併した粘液産生胆囊癌の1例
A case of a mucin-producing carcinoma of the gallbladder complicated with pancreaticobiliary maljunction
宮田 隆司
1
,
天谷 公司
1
,
寺田 逸郎
1
,
山本 精一
1
,
加治 正英
1
,
清水 康一
1
Takashi MIYATA
1
1富山県立中央病院外科
キーワード:
粘液産生胆囊癌
,
膵胆管合流異常
Keyword:
粘液産生胆囊癌
,
膵胆管合流異常
pp.1263-1267
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105225
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要旨
症例は69歳,女性.心窩部痛を主訴に胆囊炎と診断され,加療目的に当科へ紹介された.画像検査にて胆囊底部から体部にかけて44 mm大の乳頭状腫瘤を認め,また胆管非拡張型膵胆管合流異常を伴っていた.胆囊癌の診断で,胆囊摘出術,肝外胆管切除とD2リンパ節郭清,肝管空腸吻合術を施行した.胆囊内には多量の白色粘液を認め,病理組織学的には,深達度ssのstageⅡ乳頭腺癌であった.粘液産生胆囊癌の報告は比較的みられるようになったが,膵胆管合流異常を合併した粘液産生胆囊癌の報告は稀である.合流異常の臨床的・遺伝子的特徴を有することが推察されたが,今後の症例蓄積が重要と考えられた.
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