特集 発生学から考えてみよう!小児の先天疾患
膵胆管合流異常症
山田 洋平
1
1慶應義塾大学 医学部小児外科
キーワード:
局所解剖学
,
出生前診断
,
膵管
,
器官形成
,
胆管
,
予後
,
膵胆管合流異常
,
胆道拡張症
Keyword:
Bile Ducts
,
Prognosis
,
Prenatal Diagnosis
,
Pancreaticobiliary Maljunction
,
Pancreatic Ducts
,
Anatomy, Regional
,
Organogenesis
pp.1083-1088
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021292925
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●膵胆管合流異常症は胚発生における形成異常に起因し、胆管と膵管が十二指腸壁外で合流するために、Oddi括約筋による逆流防止機構が働かずに膵胆方向あるいは胆膵方向への逆流が生じることが病態の本質である。●逆流による胆管炎・膵炎・長期的な発がんのリスクから診断確定後早期に膵液と胆汁の流れを分流する外科的治療が必要となる。●一般的に予後は良好であるが、分流後も中長期的には結石や遺残胆管発がんの問題もあり、生涯にわたる経過観察が必要な疾患である。
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