Japanese
English
臨床報告
鼠径部痛で発症したNuck管水腫の1例
A case of hydrocele of Nuck's canal with groin pain
齋藤 傑
1
,
山田 恭吾
1
,
小笠原 紘志
1
,
中山 義人
1
,
松浦 修
1
,
橋爪 正
1
Takeshi SAITO
1
1むつ総合病院外科
キーワード:
成人女性
,
Nuck管水腫
,
鼠径部痛
Keyword:
成人女性
,
Nuck管水腫
,
鼠径部痛
pp.1259-1262
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105224
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要旨
症例は30歳代,女性.右鼠径部痛を主訴に前医を受診し,経過観察となったが,その後同部の腫脹および疼痛増強のため当科を受診した.CT検査にて右子宮円索に沿って鼠径管内に少量の液状陰影を認めた.Nuck管水腫と診断し,根治術を施行した.術後8日目に退院となり,症状なく経過している.Nuck管水腫は,女性の鼠径部から外陰部に生じる男性の精索・陰囊水腫に相当する疾患であり,成人例は1983~2012年11月まで自験例を含め15例が原著として報告されているにすぎない.稀な疾患であるが,鼠径部痛,鼠径部腫瘤において本疾患を念頭に置いて鑑別を進める必要があると考えられた.
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