Japanese
English
臨床報告
経過観察中に診断された若年性線維腺腫の1例
A juvenile fibroadenoma diagnosed on follow-up: a case report
松田 充宏
1
,
泉對 貴子
1
,
松葉 芳郎
1
,
飛田 浩司
1
,
松井 郁一
1
,
鈴木 洋一
1
Mitsuhiro MATSUDA
1
1千葉中央メディカルセンター外科
キーワード:
若年性線維腺腫
,
巨大線維腺腫
,
乳腺腫瘍
Keyword:
若年性線維腺腫
,
巨大線維腺腫
,
乳腺腫瘍
pp.743-746
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105088
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は19歳,女性.右乳房のしこりを訴え受診した.右C領域に径2.0 cmの腫瘤を触知した.マンモグラフィーでは不整形な腫瘤陰影を呈し,超音波では径2.3 cmの境界粗糙な楕円形腫瘤像であった.針生検では線維腺腫とされたが,経過観察中に急速に増大したため若年性線維腺腫と診断し,初診から14か月後に摘出した.病理組織診断は乳腺症型線維腺腫で,径は5.6 cmであった.若年性線維腺腫は通常,巨大化してから受診するため,増大の経過を追った報告は見あたらなかった.巨大化前にその予測はできず,線維腺腫に対しては,悪性疾患を除外したのちも,巨大化の可能性にも配慮し,特に若年者では慎重な経過観察が必要であると思われた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.