Japanese
English
臨床報告
術後再発に対してメシル酸イマチニブが著効している直腸肛門部原発GISTの1例
A case of primary rectoanal GIST which responded to imatinib mesylate for postoperative relapse
池田 政宣
1
,
住元 了
1
,
竹本 将彦
1
,
田中 飛鳥
1
,
石田 伸樹
1
,
田村 泰三
1
Masanobu IKEDA
1
1独立行政法人国立病院機構柳井医療センター外科
キーワード:
メシル酸イマチニブ
,
直腸肛門部GIST
Keyword:
メシル酸イマチニブ
,
直腸肛門部GIST
pp.737-742
発行日 2014年6月20日
Published Date 2014/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105087
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は65歳,女性.直腸肛門部原発悪性粘膜下腫瘍の診断で,腹会陰式直腸切断術を施行した.免疫組織学的所見でc-kit陽性でありGISTと診断された.術後約2年4か月後のCT検査において,右肺底部,肛門右側および腟右側にそれぞれ1 cm,2 cm,1.2 cm大の結節を認め,いずれも転移が疑われたため,メシル酸イマチニブ400 mg/日の投与を開始した.その結果,投与2か月後のCT検査では,右肺底部の結節は5 mm大に縮小し,肛門右側および腟右側の結節状陰影も腫瘤としての同定が困難であるまでに縮小した.メシル酸イマチニブ投与後約9年が経過しているが,新たな再発は認めず,経過良好である.長期にわたりメシル酸イマチニブの再発GISTに対する有効性が認められている貴重な症例である.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.