Japanese
English
臨床報告
乳癌と間違われやすい画像所見を呈した乳腺腺筋上皮腫の1例
A case of adenomyoepithelioma of the breast
吉村 紀子
1
,
春田 るみ
1
,
河島 茉澄
1
,
山口 恵美
1
,
高橋 元
1
,
米原 修治
2
Noriko YOSHIMURA
1
1JA尾道総合病院外科
2JA尾道総合病院病理研究検査科
キーワード:
腺筋上皮腫
,
乳腺腫瘍
,
乳癌
Keyword:
腺筋上皮腫
,
乳腺腫瘍
,
乳癌
pp.1099-1102
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104723
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要旨
症例は右乳房腫瘤が主訴の70歳,女性.マンモグラフィで右乳房CD領域に3.0×3.2cmの辺縁,境界ともに一部不明瞭な高濃度腫瘤を認め,超音波検査で多房性の囊胞形成を伴う充実性腫瘤があり,前方境界線が断裂し,後方エコーはやや減弱していた.造影MRIでの腫瘤の造影パターンは早期濃染~wash outであったため悪性が示唆され,PET-CTで腫瘤のSUVmaxは高値を示した.針生検において乳腺腺筋上皮腫(AME)と診断され,悪性を示唆する所見を認めなかった.AMEは,筋上皮細胞と腺上皮細胞がともに増殖を示す稀な乳腺腫瘍である.その画像所見は悪性を示唆されやすく,術前に乳癌を疑われやすい.AMEは一般的に良性腫瘍であるが,きわめて稀に悪性の症例も知られており,過剰あるいは過少診断しないよう注意が必要である.
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