Japanese
English
臨床報告
腹膜前脂肪が閉鎖管に陥入し症状を呈した1例
A case of obturator neuropathy caused by a small preperitoneal fat plug entering the obturator canal
山本 海介
1
,
森嶋 友一
1
,
里見 大介
1
,
利光 靖子
1
,
福冨 聡
1
,
榊原 舞
1
Kaisuke YAMAMOTO
1
1独立行政法人国立病院機構千葉医療センター外科
キーワード:
閉鎖孔ヘルニア
,
TEP法
,
ULTRAPRO MESH®
,
閉鎖孔ヘルニアの発生
,
Howship-Romberg sign
Keyword:
閉鎖孔ヘルニア
,
TEP法
,
ULTRAPRO MESH®
,
閉鎖孔ヘルニアの発生
,
Howship-Romberg sign
pp.485-488
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105023
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要旨
閉鎖孔ヘルニアの前段階とされる腹膜前脂肪の閉鎖管への陥入により閉鎖神経症状を呈することがある.今回われわれは,ヘルニア囊を伴わない腹膜前脂肪のみが閉鎖管に陥入し症状を呈した1例を経験したので報告する.症例は55歳,女性.主訴は,陰部右側の腫瘤感と右大腿内側部痛であった.骨盤CTおよびMRI検査にて,両側の外閉鎖筋と恥骨筋間隙が開大し,脂肪成分を主体とする腫瘤を認めた.この脂肪性腫瘤が症状の原因と診断しTEP法により手術を行った.修復はULTRAPRO MESH®により行った.術直後から症状が消失し良好な経過をみている.閉鎖孔ヘルニアの前段階であっても症状が存在する場合,手術適応となりうると考えられた.
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