Japanese
English
臨床報告
肺クリプトコッカス症の近傍に甲状腺癌微小肺転移を認めた1例
A case of pulmonary micrometastatic lesion from thyroid carcinoma near the pulmonary cryptococcosis
吉富 誠二
1
,
池田 英二
1
,
森山 重治
1
,
宮原 一彰
1
,
安部 優子
1
,
辻 尚志
1
Seiji YOSHITOMI
1
1岡山赤十字病院外科
キーワード:
甲状腺癌
,
微小肺転移
,
肺クリプトコッカス症
Keyword:
甲状腺癌
,
微小肺転移
,
肺クリプトコッカス症
pp.489-493
発行日 2014年4月20日
Published Date 2014/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105024
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は30歳代,女性.甲状腺癌精査目的のCT検査で右肺に径6 mm大の腫瘤を認め肺転移と考え,T4aN1bM1と診断した.甲状腺全摘とリンパ節郭清を施行し,術後に放射性ヨード内用療法を行った.右肺腫瘤は孤立性であり確定診断が必要であると考えて,術後7か月目に胸腔鏡下肺部分切除を行った.病理で右肺腫瘤はクリプトコッカスによる肉芽腫性病変と診断されたが,すぐ近傍に偶然,径1.3 mm大の微小な甲状腺乳頭癌転移巣を認めた.甲状腺癌肺転移と鑑別困難であった肺クリプトコッカス症の切除例でその近傍に偶然,甲状腺癌微小肺転移が発見された稀な1例を経験したので報告する.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.