Japanese
English
臨床経験
十数年間にわたり閉鎖神経刺激症状を繰り返した閉鎖孔ヘルニアの1例
A Case of Obturator Hernia with Recurrent Irritation of Obturator Nerve for Ten and Several Years
牧野 明男
1
,
増岡 昭生
1
,
伊坂 直紀
2
,
熊倉 啓夫
2
,
渡部 仁
2
Akio Makino
1
1函館渡辺病院整形外科
2函館渡辺病院外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hakodate Watanabe Hospital
キーワード:
obturator hernia
,
閉鎖孔ヘルニア
,
obturator nerve
,
閉鎖神経
,
Howship-Romberg sign
,
Howship-Romberg徴候
Keyword:
obturator hernia
,
閉鎖孔ヘルニア
,
obturator nerve
,
閉鎖神経
,
Howship-Romberg sign
,
Howship-Romberg徴候
pp.105-108
発行日 1998年1月25日
Published Date 1998/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902359
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抄録:十数年間にわたり閉鎖神経刺激症状を繰り返した閉鎖孔ヘルニアの1例を経験した.症例は79歳女性.約13年前から右大腿内側部の激痛発作が出現し,そのつど閉鎖神経ブロックを受けていた.発作時は激痛のために股関節屈曲内転内旋肢位をとっており,伸展外転外旋強制で自発痛が増強するHowship-Romberg徴候を認めた.CT像にてヘルニアを確認できた.開腹根治術により症状は消失した.腹部症状がないか,あっても軽度の場合,閉鎖神経刺激症状が主訴となるため,整形外科外来やペインクリニックを受診すると考えられる.高齢のやせた女性が,間欠的な激しい大腿内側部痛を訴える場合,閉鎖孔ヘルニアも考慮する必要がある.
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