Japanese
English
臨床報告
術後5か月で肝転移再発をきたした上行結腸早期内分泌細胞癌の1例
Early endocrine cell carcinoma of the ascending colon which showed metastatic recurrence 5 months after surgery:a case report
松本 知拓
1
,
佐藤 真輔
1
,
高木 正和
1
,
大場 範行
1
,
大端 考
1
,
渡邉 昌也
1
,
鈴木 誠
2
Tomohiro MATSUMOTO
1
1静岡県立総合病院外科
2静岡県立総合病院病理診断科
キーワード:
早期癌
,
大腸内分泌細胞癌
,
肝転移
Keyword:
早期癌
,
大腸内分泌細胞癌
,
肝転移
pp.1488-1492
発行日 2013年12月20日
Published Date 2013/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104879
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要旨
患者は65歳,男性.健診で便潜血陽性があり,下部消化管内視鏡検査で多発ポリープを指摘された.EMRを施行し,上行結腸のIsp病変は充実性増殖成分を伴う中分化型腺癌で,pSM(150 μm)と診断された.追加切除で腹腔鏡下右結腸切除術D2郭清を施行したところ,211リンパ節に転移を認めた.術後補助化学療法を開始したが肝転移が出現したため,拡大外側区域切除術,S6部分切除術を施行した.病理検査では大腸癌の転移で,免疫染色でCD56(+), synaptophysin(+)を示し,上行結腸内分泌細胞癌の転移と診断された.その後,化学療法を施行したが,多発転移が出現した.術後1年3か月後に永眠された.大腸内分泌細胞癌は早期癌であっても予後は極めて悪く,新たな集学的な治療の開発が望まれる.
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