特集 術前画像診断のポイントと術中解剖認識
Ⅱ.胃・十二指腸
胃癌―胃全摘術
永井 英司
1
,
伊達 健治朗
1
,
山田 大輔
1
,
仲田 興平
1
,
大内田 研宙
1
,
田中 雅夫
1
Eishi NAGAI
1
1九州大学医学研究院臨床・腫瘍外科
pp.68-75
発行日 2013年10月22日
Published Date 2013/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104788
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はじめに
胃癌の唯一の根治治療は切除術であり,リンパ節郭清を伴う胃切除術および内視鏡的粘膜下層剝離術がその中心である.胃全摘術は最も広範囲に胃を切除する方法であり,癌治療においてきわめて重要な方法であるが,胃の食物貯留能をはじめ,蛋白質を分解するペプシンや酸の分泌,ペプチドホルモンであるグレリンの分泌など多種多様な機能を喪失するものであり,その適応に関しては十分な検討が必要である.
本稿では,胃全摘術を行うにあたっての病変の部位および質的診断の重要性と,安全に手術を進めるための手術解剖の把握の要点について述べる.
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