Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下に治療を行った遅発性小腸狭窄の1例
A case of delayed stenosis of the small bowel operated on via laparoscopy following abdominal blunt trauma
小南 裕明
1
,
川崎 健太郎
1
,
田中 賢一
1
,
仁和 浩貴
1
,
荻野 和功
2
,
富永 正寛
1
Hiroaki KOMINAMI
1
1兵庫県立がんセンター消化器外科
2聖隷三方原病院外科
キーワード:
遅発性小腸狭窄
,
腹部鈍的外傷
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
遅発性小腸狭窄
,
腹部鈍的外傷
,
腹腔鏡下手術
pp.935-938
発行日 2012年7月20日
Published Date 2012/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104156
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要旨
患者は19歳,男性.交通事故で腹部を打撲した翌日の夕食時に上腹部痛を自覚し,受傷後7日目に当院を受診した.嘔吐はなく,排便は1日1回,普通便がみられたが,腹部単純X線でニボー像が確認できたため,原因不明の小腸イレウスとして保存的治療を開始した.絶食状態では無症状であったが,食事開始で腹痛,腹部膨満が惹起されたため小腸透視を行ったところ,Treitz靱帯と回盲部のほぼ中間部で全周性の狭窄が疑われた.臨床経過から遅発性小腸狭窄を疑い,受傷後22日目に腹腔鏡下に手術を行って小腸部分切除を施行した.病理所見で狭窄部腸管壁に線維組織の増生が認められたことから,鈍的外傷後の遅発性小腸狭窄と考えられた.
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