Japanese
English
臨床報告
胃・結腸・副腎合併切除によって根治手術を行いえた膵腺扁平上皮癌の1例
A case of adenosquamous carcinoma of the pancreas resected with distal pancreatectomy, splenectomy,gastrectomy, colectomy and adrenal glandectomy
細内 康男
1
,
西田 保二
1
,
藍原 龍介
1
,
中里 健二
1
,
龍城 宏典
1
,
塚越 真梨子
1
Yasuo HOSOUCHI
1
1群馬県済生会前橋病院外科・腹腔鏡外科センター
キーワード:
膵癌
,
膵腺扁平上皮癌
,
胃浸潤
,
脾浸潤
,
切除術
Keyword:
膵癌
,
膵腺扁平上皮癌
,
胃浸潤
,
脾浸潤
,
切除術
pp.611-615
発行日 2013年5月20日
Published Date 2013/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104581
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要旨
患者は75歳,男性.心窩部痛・体重減少を主訴に受診し,精査で,膵尾部に発生し,胃,結腸,脾に浸潤する85×75 mm大の膵腺扁平上皮癌と診断した.胃全摘,左側結腸切除,左副腎合併切除を伴う膵尾側切除・脾摘出術によって摘出しえた.病理組織学的検査で,扁平上皮癌部分が全体の約8割を占め,リンパ節転移はなく,胃,脾に浸潤を伴う膵腺扁平上皮癌と確定診断した.術後7か月目の現在,再発なく経過している.複数の他臓器浸潤を伴う膵腺扁平上皮癌の切除報告例は6例ときわめて稀である.Doubling timeが短いため,発育が早く予後が不良とされる膵腺扁平上皮癌でも,根治切除によって予後の改善が見込める可能性がある.
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