Japanese
English
臨床報告・1
特異な進展を呈した左肺扁平上皮癌の1例
A case of squamous cell lung carcinoma with unusual growth
関 みな子
1
,
金井 歳雄
1
,
中川 基人
1
,
松本 圭五
1
,
小柳 和夫
1
,
岡林 剛史
1
Minako SEKI
1
1平塚市民病院外科
キーワード:
肺癌
,
肺膿瘍
,
胃浸潤
,
インターロイキン-2受容体
Keyword:
肺癌
,
肺膿瘍
,
胃浸潤
,
インターロイキン-2受容体
pp.741-744
発行日 2007年5月20日
Published Date 2007/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101723
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はじめに
肺癌の原発巣および転移巣の腹腔内臓器への直接浸潤は稀であり,なかでも胃壁に浸潤して消化管出血をきたした症例は,わが国では2例の報告をみるに過ぎない1,2).また,肺癌症例において血清可溶性インターロイキン-2受容体(sIL-2 rec)が高値を示すものは予後不良との報告がある3,4).
今回,肺膿瘍との鑑別が困難な左肺尖部扁平上皮癌の症例を経験した.sIL-2 recが高値を示し,切除後ごく早期の局所再発や再発巣の胃への直接浸潤という稀な進展形式を呈した症例であった.本稿では,この症例につき文献的考察を加えて報告する.
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