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今をさかのぼること150有余年の1859年に横浜港が開港し,1872年には新橋~横浜(現 桜木町駅)間に日本初の鉄道が開通して,横浜は港を中心に今まで栄えてきました.今では,みなとみらい21地区の帆船日本丸,赤レンガ倉庫,学会などで利用されるパシフィコ横浜などが有名となっています.この地に,関東大震災の翌年にあたる1924(大正13)年,現院長の祖父にあたる松島善三先生が外科・内科・肛門病科医院を開業しました.一度,戦火で灰燼と帰した診療所はその後再建され,現理事長の松島善視先生が病院化して現在に至っています.2014年には創業から90周年を迎えることになります.
現在はベッド数120床を備える,肛門疾患,大腸疾患を中心に診療する専門病院で,同一地区にある,年間2万件を超える大腸内視鏡検査・治療,炎症性腸疾患,過敏性腸疾患などを扱う松島クリニックと,女性患者専門の松島ランドマーククリニックと連携し,その中核となる「大腸肛門病センター」として診療を行っています.理事長,院長をはじめ外科医と内科医合わせて14名,麻酔科医2名,中国人医師1名の肛門科専門医が,永年にわたって受け継がれてきた診療経験をもとに,県内はもとより全国各地からいらっしゃる多くの患者様の肛門手術を中心とした診療を行っています.2012年の年間初診患者数は11,000人,外来患者数は1日約300~400人で,延べ再来患者数は約10万人です.主な対象疾患は痔核,痔瘻,裂肛で,入院手術件数は1日15~20件前後で,表のようになっています.高齢化が進む昨今では直腸脱手術や,便失禁・直腸肛門括約筋機能不全にバイオフィードバック療法を行う症例も増えています.そのほか,患者様,ご家族向けの肛門病説明会を毎週土曜日に開催し,肛門病予防の啓蒙活動にも取り組んでいます.
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