特集 外科医のための癌診療データ
臓器別最新データ
9.大腸癌
大腸癌の非切除・再発例
植竹 宏之
1
,
石川 敏昭
1
,
石黒 めぐみ
1
,
杉原 健一
2
Hiroyuki UETAKE
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科応用腫瘍学
2東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腫瘍外科学
pp.260-264
発行日 2012年10月22日
Published Date 2012/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104326
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覚えておきたいデータ
◆非切除例の治療法と治療データ:Stage 0を除く全大腸癌症例の13~17%がStage Ⅳ症例である.標準治療法は化学療法である.化学療法が奏効して切除可能になった場合は切除を行う.
◆術後フォローアップの方法:問診,診察,CEA検査を3か月ごと(術後3年以降は半年ごと)に行う.CT検査は6か月ごとに行う.大腸内視鏡検査は,術前内視鏡(+)→術後1年目,3年目(直腸癌では2年目にも),術前内視鏡(-)→術後6か月目以内である.日米でガイドラインが異なっている.
◆再発時期,再発部位:再発率は17.3%.累積再発率は3年83.2%,4年91.6%,5年96.4%である.再発部位は,結腸およびRS癌では肝7.0%,肺3.5%,局所1.8%の順であるが,直腸癌では局所8.8%,肺7.5%,肝7.3%の順である.Stage Ⅰ,Ⅱ,Ⅲの再発率はそれぞれ3.7%,13.3%,30.8%である.
◆再発後の治療法と治療成績:非切除症例と同様である.
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