Japanese
English
臨床報告
5年間の無再発生存を得た,腹膜播種を伴った小腸癌の1切除例
A case of resection case of jejunal cancer in a patient with peritoneal metastasis, who survived more than five years without recurrence after surgery
石川 彰
1
,
金丸 太一
1
,
田中 賢一
1
,
中村 洋一郎
1
,
阪田 和哉
1
,
山本 正博
1
Akira ISHIKAWA
1
1神戸労災病院外科
キーワード:
小腸癌
,
腹膜播種
,
化学療法
,
ドキシフルリジン
,
パクリタキセル
Keyword:
小腸癌
,
腹膜播種
,
化学療法
,
ドキシフルリジン
,
パクリタキセル
pp.1078-1082
発行日 2012年8月20日
Published Date 2012/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104196
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要旨
初回手術時に腹膜播種を伴った空腸癌に対して,手術療法に加え化学療法を行い,術後5年間の無再発生存を得た症例を経験した.患者は67歳,男性で,腹痛を主訴に来院し,精査で小腸癌と診断した.開腹時にDouglas窩に米粒大の結節を1個認め,これを摘出した.術中迅速診断で腹膜播種陽性と診断された.手術は空腸部分切除およびリンパ節郭清を行った.深達度seの高分化腺癌で,空腸第1枝リンパ節転移陽性と診断された.術後ドキシフルリジンとパクリタキセルの併用療法を行い,術後5年間の無再発生存を得た.小腸癌は比較的稀な疾患であり,予後不良である.特に腹膜播種をきたした長期生存例の報告はなく,貴重な症例と考えられた.
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