Expertに学ぶ画像診断・14
画像強調観察:FICE(下部)
冨樫 一智
1
,
根本 大樹
1
,
大須賀 文彦
2
,
竹重 俊幸
2
,
添田 暢俊
2
,
五十畑 則之
1
,
遠藤 俊吾
1
,
斎藤 拓朗
2
Kazutomo TOGASHI
1
1福島県立医科大学会津医療センター準備室(小腸・大腸・肛門科)
2福島県立医科大学会津医療センター準備室(外科)
pp.670-675
発行日 2012年5月20日
Published Date 2012/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104076
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大腸内視鏡検査は,色彩を含めた形態情報を提供する唯一のmodalityである.flexible spectral-imaging color enhancement(FICE)は,その色彩情報を最大限に利用した画像強調内視鏡(image enhanced endoscopy)の1つとして最近,注目されている.2010年4月に,narrow band imaging(NBI)とともにFICE拡大観察加算が200点認められたこともあり,わが国では一般診療所においても普及しつつある.FICEでは,色素撒布なしにボタン1つを押す操作によって,コンピュータ画像処理技術を介して疑似色素内視鏡画像が得られる.この手軽さが世界中で受け入れられている最大の理由であり,英語論文数も増加の一途をたどっている(図1).
本稿ではまずFICEの原理について述べ,つぎ一般的な外科の先生方がFICEを使いこなすために必要な基本的な知識・操作法を解説し,最後に大腸内視鏡検査における実際の活用法について述べる.
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